先日、台所用漂白剤が終わってしまい、ドラッグストアに買いに出かけました。
そこでふと不思議に気づいたのは、「キッチンハイター」と「キッチンブリーチ」の違いって何よ?!ってことです。

そしたら、「ハイター」と「ブリーチ」が並んでて。似たような風貌なのに、ハイターの方が倍ぐらい高かったの!なんか違うの??
「キッチンハイター」や「キッチンブリーチ」はどちらも「塩素系漂白剤」です。成分はほぼ同じなんですよ。
キッチンブリーチが100円だとすると、キッチンハイターは150円〜200円ほど。ドンキホーテなどに行けば、キッチンブリーチが60円なんてこともあります。
塩素系漂白剤はこんなに万能!
- ふきんの漂白
- まな板の漂白
- 排水口のぬめりとり
- コップや急須の茶渋の除去
- 哺乳瓶などの漂白
- 冷蔵庫などの除菌
- カビ取り
などなど。
ブリーチやハイターと呼ばれる塩素系漂白剤は、とりあえず1本ストックしておけば、家中で大活躍の万能洗剤です。



少し悩んだママはどっちも買ってきちゃって比べてみたんだって。
さて、この2本の塩素系の台所用漂白剤洗剤に違いはあるのか、調べてみました。
キッチンブリーチとキッチンハイターの違いは、「商標」→成分はほぼ同じ
キッチン用の塩素系漂白剤は、名前(商品名)の違いで2つに分けられます。
ハイターとブリーチの大きな違い
- 「ハイター」→花王(kao)が商標登録して使っている商品名
- 「ブリーチ」→英語で「漂白」という意味。花王以外の製品に使われる
もし、どっちを買うべき?…と悩んだ場合、ふきんの漂白などで水に薄めて使うのであれば安い方で問題ありません。
ただし、花王製品の「ハイター」には、掃除の場所別・用途別にさまざまなラインナップが用意されているので、用途に合わせて選ぶならハイターがおすすめです。



私は「キッチン泡ハイター」が好きでよく使ってます。手軽だし、流れにくいから使いやすいよ。


「ハイター」は花王の塩素系漂白剤の商標登録


そもそもキッチンハイターは、株式会社花王で商標登録されている商品名です。



つまり”キッチンハイター”という名称は、花王の商品でしか使えないということです。
正確には、「ハイター」という名前で商標登録されていて、塩素系漂白剤全体の総称として、使用されています。
花王製品の例
- キッチンハイター
- キッチン泡ハイター
- ワイドハイターEX(洗濯用)
- 強力カビハイター(浴室用)
- トイレハイター
- パイプハイター(排水口用)
- 洗濯槽ハイター



使う場所によって、最適な配合と形状(液体・泡・ジェルなど)になってるので楽ちんだね。
「キッチンブリーチ」は花王以外の台所用漂白剤


キッチンハイターは商標登録の関係で花王の商品でしか使えませんが、「キッチンブリーチ」はどのメーカーでも自由に使用できます。



「ブリーチ」は、英語で「漂白」なんだって。キッチンブリーチ=台所漂白ってこと。わかりやすいね。
ということで、花王”以外”の会社で製造している台所用塩素系漂白剤は、「キッチンブリーチ」となります。
キッチンブリーチとハイターでは、塩素系漂白剤に含まれる成分がほんの少しだけ違う
キッチンブリーチもキッチンハイターも、液体の塩素系台所用漂白剤という大きなくくりは同じなことに変わりありません。
次亜塩素酸ナトリウムに、殺菌・漂白の働きがあるんですよ。
ちなみにキッチンハイターにしても、キッチンブリーチにしても、どちらもアルカリ性の洗剤です。
キッチンハイター(花王)の成分


- 次亜塩素酸ナトリウム(塩素系)
- 水酸化ナトリウム
- アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム(界面活性剤)
キッチンブリーチの成分(わが家にあるもの)


- 次亜塩素酸ナトリウム(塩素系)
- 水酸化ナトリウム
- アルキルアミンオキシド(界面活性剤)
上記を見比べてみると、違いは界面活性剤のみです。
キッチンハイターは「アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム」ですし、キッチンブリーチは「アルキルアミンオキシド」とあります。



塩素系漂白剤といえば、独特のツンとした臭いがありますが、あれは次亜塩素酸ナトリウムです。
使用量の目安の違いはある?


水1Lに対しての目安量
ふきんの漂白 | まな板や食器の漂白 | 冷蔵庫の中の除菌 | |
---|---|---|---|
ハイター | 6ml | 10ml | 2.5ml |
ブリーチ | 6ml | 10ml | 2ml |
※花王のキッチンハイターは水5Lがベース量での表示だったので、1Lあたりに変換しました



いっしょだね。
- 漂白時間…30分以上
- 除菌時間…2分以上
つけおき時間の目安表示も同じでした。
界面活性剤の働きの違いは「イオン」にある
調べてみると、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウムは「陰イオン界面活性剤」、アルキルアミンオキシドは「両性界面活性剤」という性質を持っているものとのことです。
陰イオン界面活性剤
水に溶けたときに、親水基の部分が陰イオンに電離する界面活性剤です。石けんをはじめ、古くから多くの種類が開発されてきました。現在でも、合成洗剤に多く利用され、その利用量は全界面活性剤の約半分を占めています。両性界面活性剤
水に溶けたとき、アルカリ性領域では陰イオン界面活性剤の性質を、酸性領域では陽イオン界面活性剤の性質を示す界面活性剤です。洗浄性や起泡性を高める補助剤として広く使用されています。
※石鹸百科より引用



難しいことを言っていますが、結局のところ界面活性剤は、”汚れにくっつきやすくする働き”を果たしているので、漂白・殺菌効果には大差ありません。
キッチンハイター、キッチンブリーチ、どちらの界面活性剤の成分も、ごく一般的なものです。
結論…ほぼ相違なし
ブリーチとハイターを比べてみても、特に決定的な違いはありませんでした。
予算に合わせてお好きな方を選んでOKです。
ハイターやブリーチの主な成分「次亜塩酸ナトリウム」は、赤ちゃん用消毒液の「ミルトン」にも使われてるよ
よく、赤ちゃんに塩素系漂白剤を使っても大丈夫?と心配される方も多いですが、使って大丈夫ですよ。



哺乳瓶の消毒液に使うミルトンも、塩素系漂白剤の臭いするよね。
ミルトンにも「次亜塩酸ナトリウム」が入っていて、pHが調整されています。
心配でしたら、赤ちゃん用の漂白剤を使ってくださいね。
▼赤ちゃんの服のシミ汚れには、「酸素系漂白剤(オキシクリーンなど)」が便利ですよ


ではキッチンハイターを洗濯用や浴室用の洗剤として使ってもいいの?
「次亜塩酸ナトリウム」という成分が入っている塩素系漂白剤ですが、
- キッチン
- お風呂
- 洗濯
- トイレ掃除
などの、他の場所に使ってもいいのか?という疑問が出てきますよね。



使えないことはありませんが、できるだけその場所にあったハイターを使うべきです。過度な使い回しはおすすめしません。
理由は、場所やお掃除の用途によって、「次亜塩酸ナトリウムの濃度」と「界面活性剤の成分・濃度」、その他の添加物に違いがあるからです。
例えば、カビ取り用なら次亜塩酸ナトリウムが高濃度だし、洗濯用ハイターは洗濯機のダメージを考えて洗剤成分を配合してありますよね。
ですので、ハイターの使い回しはできないことはないけれど、あまりおすすめしないというのが答えです。
でもうまく使えば、家中に使えますので、やっぱり液体の塩素系漂白剤は便利ですよ。



キッチンハイター+片栗粉で、手軽に高密着洗剤ができるのはおすすめ。カビ取りに効果があるからやってみて。
ぜひ、塩素系漂白剤をうまく使って、家中キレイに保ちましょう。
▼お風呂のお掃除はこちらにまとめてあります

